チェコビール巡り

チェコビールを中心とした旅行記と雑感です

チェコ旅行記2017 8日目

 最終日。今旅行中の出来事を頭の中で辿りながら、すがすがしい気分でプラハの街並みを闊歩する。そうは言っても、あの時もう一杯飲んどけば良かったなあとか、あの店行けたなあとか、次第に後悔の念が強くなってくるので、やっぱりすべてを無かったことにして次の店のことだけを考える。

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 10時から開いているはずの『Jelinkova』へ。相変わらずの”質実剛健”な感じが滲み出る佇まい。ありがたいことに、今年は時間通りに開いており、私は一番乗り。サーバーの調子が悪いのか、注ぎ手のおじさんが結構手こずっている。こういうこともあるんだね。まだ、2回目の訪問だけど、もう何度も来ているような気になってしまうのはなぜだろう。

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 ちょっと泡が荒くなってしまってはいたが、2杯いただいて店を後に。常連と思しき方が犬を連れていらっしゃったのだが、何故かその犬が私になついたのか、ずっと私の周りをうろうろしていた。もしかしたら、今回の「ビール巡り」でワンステージ上がったのかも。犬だけに・・・。日本に帰ったら普通に吠えまくられました。

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 『Jelinkova』からちょっと歩き、比較的新しく出来た Pivovar である『Pivovar Narodni』へ。f:id:bohemianbronco:20200113102945j:plain

 

 今回ここで飲むことができる自家製ビールは全部で3種。0.4Lで44~45コルナということは、場所柄もあってかちょっと高めかな。店の雰囲気等からみても、伝統的なホスポダを踏襲しようというのでなく、観光客や若者を意識しているような気がする。ちなみに、Urquell も提供しているのだが、プラハ中心部にある観光客向けレストランの価格であった。まあ、わざわざここで Urquell 飲まないけどね。

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 まずは11°の無濾過ラガー。ほのかな甘みと何か表現し難い苦味。すごい特徴があるわけではないんだけど、似たようなビールを飲んだ記憶も無い。あまりお腹が空いていなかったので、レバー団子の入ったヌードルスープに冷製ローストポークをビールのあてに。

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 11°の濾過バージョンとセミダーク。11°の濾過は無濾過と基本的に同じだが、ややぼやける。セミダークはチェコで時折出くわすほのぼのビールといった感じで、アンバーっぽいかな。

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 プラハはラガー好きにとって天国。選択肢の広さは、6回訪れた私がまだまだ全然周り切れていないことが証明している。正直に言うと、これはちょっと・・・、と思うことが無いわけではないが、少し感動するくらい美味しいビールや美味しいビールを提供する店があることは間違いない。Pivovar もたくさんあって、現在も増え続けているから、プラハを訪れる度にどうしてもワクワクしてしまう。

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 最後にもう一杯だけ美味い Urquell が飲みたくなってしまい、当たり前のように『Jelinkova』へ舞い戻る。さすがに「お帰り!!」とは言われなかったが、特に怪訝そうな顔もされず、『Jelinkova』の日常の一角に普通に収まってみる。店内をよく見回してみると、やっぱり私のような普通の観光客が我が物顔で入る店ではないかなあと。

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 サーバーの調子もすっかり良くなったようで、見た目にも美味しそうな仕上がりとなっていた。「ビール巡り」に終わりはない。たとえ何度同じ店を訪れたとしても、何度でもまた新しい順番でビールのことを知ることができる。そんなふうに贅沢に、前よりもさらに賢明に、もっともっとビールと深くつながることができるから。

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