チェコビール巡り

チェコビールを中心とした旅行記と雑感です

チェコ旅行記2015 3日目

 朝7時のブルノ駅。丁度開いたパン屋さんでパンを買ったり、コーヒーを買ったりして皆さん電車に乗り込んで行く。朝7時はまだ夜みたいなもんだけど、夜とは違って静寂というか何か張りつめた感じのする冬の早朝って好きなんだよなあ。

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 電車に乗り込み、チェコでは多い6人がけのコンパートメントの一角にちょこんと座っていると、遠足か何かの団体が入ってきて、別のコンパートメントに移動するよう駅員に指示された。そこには一人の男性がいて、「こっちにきなよ」みたいに言われたので向かいに座ると、英語で話しかけてきた。彼は私も今日夕方行く予定の Olomouc(オロモウツ)に用事があるとのこと。チェコの大学で講師をしており、知識豊富な上、フィールドワークでヨーロッパはもちろんのこと、日本をはじめとした東アジアは無いものの、中央アジアへの渡航経験もあった。バイタリティのある方で、英語もろくにできない私が言葉に詰まると「Don't Rush」と言って、焦る私を落ち着かせようとし、一言一言をしっかり理解しようとしてくれていた。いやあ、久々に疲れました。嫌味では無くて、本当に私はこういう人を尊敬するのです。ただ、こういう人と話していると、自分のコンプレックスを鏡に映されたようでいたたまれなくなるというか・・・。とにかく、1時間半ほどの会話(レッスン?)で確実にわかったことは、若者のビール離れとビールはドイツのバンベルグがうまい、今日少し時間があるからオモロウツで一杯ビールを飲もうってこと。残念ながら時間が合わずに断らざるを得なかったのだが。

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 さて電車で3時間、山間の街 Hanusoviceに到着。しっかり雪が降っていてえらく寒いけど、パウダースノーで気持ちいい。雪が降ると喜んでいた子供のころを思い出すね。さらにここから一両の電車に乗り替えて先に行く団体も。スキーかスノボーにでも行くのかな。

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 駅を出てちょっと歩くとすぐに見えてきた Pivovar「HOLBA」の煙突。雪景色に映えるね。

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 そして工場の隣にある直営レストラン。このあたりは「HOLBA」一色で、地元にとても愛されている様子。別に自分の街のビールでもないけど、なんかうれしいよね。ここも雰囲気がある内装で、暖炉もいい感じ。モラヴィア地方はワインの産地であり、よく飲まれるので、このようにブドウがぶら下がっていたりもする。

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 まずは麦汁濃度11°のラガー。あっさり。何倍でも飲めそう。しかもこれ、0.5Lで20コルナ。さすがに地方は安いけど、しっかり料理も食べることのできる店でこの値段は安い!!

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 今回もチェコ語オンリーのメニューであったので、ランチは運試し。やったあ!!今回もあたり。豚のピリ辛ソテーとフレンチフライ。最高のビールのあてだ。すかさず2杯目には12°の無濾過ラガー。まろやかな入りなんだけど、あとからしっかり苦みがついてくる。うん、うまい。

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 3杯目は13.5°のラガー。結構赤みがかっているけど、見た目どおりボディが重く、甘みも強い。メルツェンぽいかな。最後にモラヴィアのワインを飲んで終了。水と言われてもわからないくらいまったく写真映えしないけど、間違いなくワインなの。ここはブルノから3時間かかるけど、のどかでいい場所だし、景色もビールも満喫できるのでおすすめ。

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 電車でオロモウツへ。ホームを歩いていると、電車の窓を開けて青春ドラマのように手を振っている人が・・・。んっ?やっぱりそうだ、俺にむけて振っているんだ。そう、行きに1時間半ほどみっちりレッスンいただいた大学講師であった。がっちりと握手してお別れ。ん~、ほんと一杯飲みたかったなあ。初めて会った人でこんな印象的なのめったにないもんなあ。

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 オロモウツチェコ第5の都市。駅も立派。オロモウツ駅から Centrum 方面へ徒歩でむかい、お目当ての Pivovar「Moritz」へ。オロモウツにあるもう一つの Pivovar「Svatovaclavsky」と迷ったのだが、なんとなくこちらへ。両方いけばいいじゃん、と言われそうだけど、昼飲んだ後、また17~18時に飲むと、その次は結構しんどくて・・・。一杯だけ飲むとかいうスタイルができれば問題ないんだけど、それができないの。f:id:bohemianbronco:20191103114210j:plain

 

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 さっそく12°の無濾過ラガーを。軽やかな苦みが広がり、後にやや蜂蜜っぽい甘さを感じる。泡立ちも良くて、見た目もうまそうでいいなあ。そういえば、あの大学講師も「Moritz」で飲もうって言ってた。

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 続いてセミダークラガー。一杯目よりはちみつ感が増している。泡がキメこまやかで、口当たりがとてもまろやか。飲むたびに、このキメこまやかな泡が沸いてきて、最後までおいしく飲めた。こういうの好き。

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 ここでも〆にモラヴィアワインをもってきた。オロモウツ特産の有名なチーズとともに。でも、言うほど匂いは強くない。「HOLBA」の時はあまり写真映えしなかったワインだけど、今回はなかなか。f:id:bohemianbronco:20191103114249j:plain

 

 オロモウツは歴史的にも見どころが多く、街歩きをしたかったのだが、この通りすでに真っ暗。ちょこっとだけうろうろした後、電車でブルノに戻ることにした。オロモウツからちょっと行ったところにある「Litovel」のビールも飲みたかったな。Litovel はスロバキアの首都ブラチスラバのカフェでで飲んだことがあり、そう言えば、ブラチスラバ駅構内では Starobrno だった。

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