ブルノの長距離バスターミナル(左の画像)からむかったのが UherskyBrod というスロバキアに近い街。
歩いている人も少ないのどかな街並み。観光地っぽい雰囲気は全く無く、今更ながら「なんでこんなところにいるんだろう」とふと考えてしまうほどであった。
そんなこんなで着きました、「Pivovar UherskyBrod」。ホスポダが隣接されていると思ったらそこはビールの販売所兼お土産屋で飲むことができず・・・。
こういうこともあろうかとここに来るまでの間に目星をつけておいたお店に入ることに。
昼飯時なのでランチをと思ったら、食事の提供は無くビールオンリーとのこと。お腹はすいていたが、もちろん「じゃあ、また来ます!!」ってなわけにいくはずもなく、4つあるタップを指差してビールを飲むことに。
まずは先ほど行った UherskyBrod の麦汁濃度12°のラガー。モルトの甘味よりもホップの苦み重視のビール。後から苦みを強く感じるの。
続いて「Pivovar Hradek」という、これもスロバキアに近いとこにある Pivovar のラガー。グラスのせいかもしれないが、泡立ちが良く、飲む度に泡が沸いてきて口あたりがとても滑らか。
3杯目は UherskyBrod の『Patriot』という11°のラガー(小)。やや日本の大手ビールに近い味わいで、キリっと爽快、スーパードライってな感じ。ここのビールはホップの苦みに特徴があるね。若い女性がピザを持ち込んでいるのを見て、ちょっとうらやましくなってしまった。
最後は昨年に Melnik のホスポダで飲んだ Svjiany(小)。モラヴィアのビールでないのはご勘弁を。11°だったはずだけど、淡色ラガー続きだったせいでドリンカビリティの高さが逆に裏目に出てしまった格好に。やはり、一杯目にするべきだったなあ。
バスに乗ってブルノへ戻ろうとしたが、さすがにお腹が減ったのとトイレに行きたくなったのもあって途中下車をしてみることに。どこに何があるかわからないので Centrum 付近をうろうろしてお店探し。
「ビール巡り」なのに途中下車してピザでごめんなさい。だってさっきのホスポダでピザ食べてるのみたらどうにも食べたくなってしまったもので・・。たまにはグヤーシュでも食べろよと叱られそうですが。
さて、ブルノに戻ったらすでに夕方。時間的に微妙だったのだが、せっかくなので次の Pivovar に。6番トラムの終点からバスに乗って40分ほど。CernaHora のバス停で降りると目の前に、その名も「Pivovar CernaHora」が。
立派なホテルとレストランが隣接していて、ここのレストランで CernaHora のビールを楽しむことができるのだ。それにしても真っ暗で、街灯もあまりなく、ちょっと心細い。バスもそんなに遅くまではないだろうからささっと飲んでブルノに戻らないと。
店内は綺麗でいい雰囲気。これだけのタップ数があると、さすがにテンション上がるね。
ビールのメニューはこんな感じ。「nefiiltrovany」は無濾過。「tmave」は(セミ)ダーク。ちなみに、「Cerne」というのもダークで「tmave」との違いはよくわからない。「nealkoholicky」はノンアルコールビール。「Psenicne」はヴァイス等小麦系のビール。チェコ語はまったくといっていいほどわからないが、何回か訪問するうちにメニューを見てそれとなく理解できるようになったのは成長とも言える。
まずは11°のラガー。昨日ここの12°のラガーを飲んでしまったので、別のものをということで。ここのビールは安定感あるなあ。さすがに12°に比べると軽いけど、まあバランスがいい。
続いて『Granat tmavy』。これ、昨年 Melnik のホスポダで飲んだのと同じのかもしれないけど、結構泡立てて注いでいたせいか、焦げっぽさはあるものの、非常にまろやかで飲みやすい。店員がおしゃべりに夢中でビールを注いでいたのを忘れていて、後から「あっ、忘れてた」みたいになっていたのはご愛嬌だが、逆にこれが奏功して絶妙な3度注ぎになっていたのだ。
ラストは何とノンアルコールビール。チェコでは初。日本で少しだけ口にしたことがあり、その時はまったくだめだったが、チェコのはどうなんだろう。ん~、やっぱり・・・。完全に個人的な嗜好の問題だとは思うんだけど、やっぱり、アルコールを無くすことによってビールのおいしい部分も取り除いているではないかと。
ブルノに戻ったらしっかり夜。昔から、旅行をする上で自分なりの規律を作っており、①現地の人に誘われても知らない場所に付いて行かない②夜はホテルから近いところ以外は飲みに行かない③人からもらったものを口にしない。それじゃあ旅の醍醐味は無くなるじゃないかと批難を受けるかもしれないが、しょせんはお気楽な道楽。余計なリスクを取るつもりは毛頭無い。今回の旅でも、ある地方の駅でたたずんでいたら、現地のご高齢の方から明らかに善意で「どこ行くんだい、乗ってけよ」といった感じの誘いを受けたが、断ってしまった。そういう意味ではあまり下調べしなかった場所へ夜に行ってしまったことはやや反省が残るが、まあ、行ってよかった。正直、一軒目にしたかった CernaHora。