チェコビール巡り

チェコビールを中心とした旅行記と雑感です

チェコ旅行記2015 1日目

 今年も1月末から1週間チェコを訪問してきました。チェコボヘミア地方とモラヴィア地方、シレジア地方(シレジア地方は北東の一部)に分けられますが、よくよく考えたら今まで行ったのはプラハをはじめほとんどがボヘミア地方じゃん、ということに気付いてしまったので、行ってきましたモラヴィア地方。

  定例のフランクフルト乗り換え。定例のドイツビール。今回はデュンケル(小ジョッキ)をチョイス。金曜深夜発の羽田便はやはり素晴らしく、以前の反省を活かし、仕事後帰宅した後シャワーを浴びてさっぱりしてから飛行機に乗り込んだので、狭い飛行機の座席でも珍しく睡眠を取ることができたのだった。そういえば、サッポロさんがコンビニ限定でデュンケルを出してたけど、あれはどうなんだろ。期待して飲んでたら、う~んという感じで・・・。私はサッポロさんのエーデルピルスが好きなので、本気を出したらきっとやってくれんじゃないかと。

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 フランクフルトまでのフライトでは缶ビール1本しか飲まなかったこともあり、デュンケルをすぐに飲み干してしまったのだが、まだ現地時間朝5時なのでここでは1杯だけ。こんなのが黒板に書かれていては気にならないわけはないのだが、とにかく次の飛行機に。

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 オーストリアのウィーンに到着。チェコ行かないのかよ、と思われた方、ご安心下さい。ウィーンはチェコスロバキアハンガリーの国境に近く、空港から各地にバスが出ており、とてもアクセスがいいのだ。2012年もここからスロバキアの首都ブラチスラバに行って拠点を置き、チェコのBrno(ブルノ)やハンガリーブダペスト等を訪問している。
 さて、朝8時。ここからブラチスラバやブルノへはバスで2時間程度。早速今回の拠点であるブルノへ入ろうか、それとも2012年行ったブラチスラバのマイロブルワリー「Zamocky Pivovar」に立ち寄ってからにしようか、はたまたチェコの他の街に寄ってこうか、飛行機の中であれこれ考えていたが、結局、オーストリアチェコの国境に近い街である Znojmo に行くことに。

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 バスに2時間ほど揺られて着きました Znojmo 。近くに電車の駅もあり、それなりの街なのだろう。当然と言えば当然だけど、この時期のチェコは寒い・・・。とにかく、地元のビールが飲める店を探さないと。f:id:bohemianbronco:20191026102104j:plain

 

 チェコの街にはたいてい中心部(Centrum)への案内板があり、Centrum の周りに主だった機能や店が集中しているので、とにかく Centrum を目指すことに。でも、ちょっと脇に外れてモラヴィア~ンな景色も堪能。ボヘミア~ンとどう違うのかはわからないが、落ち着くなあ。

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 さて、Zjomo のビールと言えば「Hostan」だと調べてあったのだが、歩けど歩けどそれらしい看板は見当たらず。Urquell や Budvar、Kozel の看板ばかり。地元のビールなのに愛されていないのかなあ、なんて考えながら、とりあえず醸造所があるはずの場所へ行ってみると、そこは廃墟と化していて・・・。日本に帰って詳しく調べてみたら、すでにここでのビール製造は行われていないとのこと。寂しいじゃん。

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 なんとか探し当てたカフェで飲むことができたのだが、グラスの内側に気泡がいっぱい。輝かしいはずの今回のチェコ第一杯目なのに、ちょっと残念。かなりライトでほんのりモルトの風味を感じる程度。苦みは弱いね。

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 大好きなピザを食べながら、おかわり。ドラフトビールはこれ一種類とのことだったが、今度は気泡も付かずに正調なチェコビールのたたずまい。やっぱり見た目も重要だね。心なしか、2杯目の方が美味しく感じたし。このこんもり泡を作るせいだけではないかとは思うが、注ぐのに結構時間をかける店は多いね。時間をかけると言ってもキリンシティのとはちょいと違うんだけど。反対に『黄金の虎』等は、一度注ぎで一気に仕上げてくるの。注ぎ方次第で飲んだ時の感じ方が違ってくるから、結構重要なんだよなあ。

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 ブルノに着いてホテルにチェックイン。今回は少し贅沢をして「Grandhotel Brno」に宿泊。ホテルは寝るだけなので、安全・清潔でシャワーの出が良ければこだわりはまったく無いなのだが、今回はあちこち周ろうと計画していたので駅や長距離バスターミナルに近いこちらのホテルに。プラハでいつも泊まっているところの1.5倍の宿泊費がかかってしまったが、円安でもあるし、まあしょうがない。

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 ちょっと休憩してから「PEGAS BRNO」へ。2012年にちょこっと寄ったのだが、電車の時間に追われて2杯流し込んだ感じだったし、写真も撮らなかったで、再訪できてほんと良かった。こちらに限らず写真を撮らなかった店も何軒か(も)あるので、旅行記を書くっていう楽しみにもっと早くに気付いていればなあと後悔。

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 18:00前だったと思うけど、意外と閑散。こんなんだったっけかな。まあ、あまりに込み過ぎていて入れない(入りづらい)ことに比べれば大変ありがたい。いかにもチェコのホスポダって感じだね。ここはホテルと一体の Pivovar なので、ビール生活を堪能するならここに泊まるのもおもしろいのでは。f:id:bohemianbronco:20191026102808j:plain

 

 まずは、「Special Gold」。麦汁濃度16°、アルコール6%とチェコのビールではかなりの重量クラス。『基本情報』に記載しておりますが、麦汁濃度は大体10~12°が一般的なので、ボディはしっかり過ぎるくらいしっかりで、アルコールも結構感じる。ラガー系はアルコールが高いとストレートにそれが感じられることが多いから、個人的にはもう少し抑え目の方が好みかな。

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 続いて2杯目は、「Svetly」(チェコ語のアルファベットは英語とやや異なります)。Svetly とは「淡い」ということで、日本で言うところの所謂ピルスナースタイル。麦汁濃度12°、アルコール4.8%であり、「Special Gold」に比べるとさすがに軽いけど、ぐいぐい飲めるってほどではないなあ。さすがにアルコール感はないけど、ボディは十分しっかり。見た目に誤魔化されてはいけないね。2種類飲んでみて思ったことは、こなれてなくて、クラフトビールなラガーだなということ。

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 ラストは「Oatmeal Stout」。こちらは見た目と違って結構あっさり。スタウトというよりはダークラガーのような感じかな。オートミールがそうさせているのかはわからないが、焦げっぽいコーヒーのような重厚なのを想像していると肩透かしを食らうかも。私としてはこれくらいが丁度いいんだけど。

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 店を出る時にはすでにフルハウスで活気に溢れていた。ビール飲みに来ている人からおしゃべりに来ている人まで客層は広そう。ブルノのちょっとした社交場だね。とにかく、忘れ物を取りに来ることができたみたいで、上々のスタートが切れたのではないだろうか。f:id:bohemianbronco:20191026102843j:plain