チェコビール巡り

チェコビールを中心とした旅行記と雑感です

ハノイ旅行記2014 1日目

 2014年6月28~7月4日までベトナムの首都ハノイに滞在してきました。ポートランドへ行った時点で「チェコビール巡り」から脇道にそれた感が否めなかったのですが、ベトナムハノイという時点ですでに「ビール巡り」ですらないんじゃないかと御叱りを受けそうです。しかし、もう少し待ってください。むしろ原点回帰していることに徐々に気づいていただけるはずですから。

 さて、なぜベトナム、しかもハノイかというと、①久しぶりにアジアに行きたくなった②そうは行ってもおいしいビールが飲みたい③あんまり移動に時間を費やしたくないということを念頭にインターネットで検索していたら、こんな素晴らしいHPに出合い、早速、飛行機とホテルを押さえることに。ベトナムにビールを飲みに行く人なんてそうはいないんだろうなあと思っていたら、ハノイのブルワリーを巡った日本の方のHPを見つけてびっくり。恐れ入ります。出発日前日の仕事終了後に「さあてブルワリーのHPで場所をしっかり確認しよう」と意気込んでいたのだが、飲みに行くことになった上、睡眠時間も4時間を切り、結局、「行けばなんとかなるでしょ」といういつもの悪いくせで、大した下調べもせぬままこの地図を頼りに「ハノイビール巡り」を行うことになったのである。

 羽田早朝発でハノイまで5時間の直行フライト、昼に到着。全日空が最近運行をはじめたばかりということだが、旅行者にとっては何とも素晴らしい。前回チェコに行った時の全日空の機材では「危ない刑事」のビデオがあり、しかも、中条静夫さんが最高に男気を見せる私の一番好きな回(あれだけ数がある中この回を選んだ人は天才!!)であったのだが、今回は残念。ただ、ここ数年は10時間超えのフライトばかりであったので、本当に楽だった。

 ハノイの空港に到着。いやあ、15年ぶりのハノイだけど、本当に空港変わったなあ。当時は、もう、これが国際空港?と思うほどのほったて小屋で、飛行機を降りて空港施設に入ってから外に出るまで50メートルもなかった気がしたなあ。「えっ、もう外」ってな感じで。免税店なんて、KIOSKみたいなのがあっただけだし。両替所も出たところにあったんだけど、ドルからしベトナムドンに両替できず、100$札出したら光当てて入念にチェックしてて。確か、2、300$両替したんだけど、輪ゴムで束ねなきゃならんほどの札束が返ってきたなあ。当然使え切れず、ホーチミンで唯一再両替できる銀行でドルに戻してもらったっけ。今もドルとのペッグ制を敷いているので、こないだのようにベトナムドンの切り下げが無ければドン/円はドル/円とリンクしており、現地で普通に円からベトナムドンに両替可能である。

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 空港から市内へはタクシーかミニバスで1時間弱。下の画像にある白いワゴンがミニバスで、1階の到着ロビーを出て右に行くとすぐに見つけることができる。私もこれに乗って市内中心部へ。ミニバスもいくつかの会社が運行しているようが、基本的にはホアンキエム湖南のベトナム航空オフィスに行くようである。帰りもこのベトナム航空オフィス前から乗ることに。多くのホテルはホアンキエム湖周辺にあるので、値段や交渉の面倒さを考えるとタクシーよりもい良いかと。タクシーだと1,500~2,000円(ベトナムドンは1円=200ドンで表記します)、ミニバスだと200~500円。私が乗ったミニバスは空港からが500円、帰りが200円(会社は別)、タクシーも空港発の方が高いみたいだし、大した金額ではないのだが、実際はどうなんだろう?空港のミニバス発着のところにあった看板にも100,000VND(すなわち500円)って書いてあったので、特段ぼられたわけでもなさそうだけど・・・。

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 ホテルに着いて一息ついたら早速ビール巡りへ出発。まずはベトナムの“伝統”ビアホイだね。ビアホイというのはアルコール度数の低い樽生ビールで、下の画像のような店で1杯数10円で飲むことができる。このような店が街の至るところにあって、夕方から地元の人で一杯になり、みんな楽しそうにやっている。私が訪問した時はまだ昼過ぎだったので客もまばら。ビールを飲んでいる人もさすがに少ない

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 椅子に座るなり、「ビアー?」と言われたので、「イエス!」と応えるとドンと。軽いと言えば軽いものの、程よく冷えててやや甘味があっておいしい。こりゃいくらでも飲めそうだ。また15年前を振り返ってしまうが、当時はビアホイもよくわかっておらず、水で薄めたみたいなぬるいビールが出てきて、これはやばいと思って瓶だか缶だかのビールを頼んだ記憶がある。それを思い出すとビアホイも深化しているのかなと。

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 お腹も空いたしご飯も食べよう。この時間だからかフォーはやっておらず、焼き飯と焼きそばという炭水化物のツープラトン攻撃を展開。あー、やっぱりアジアのご飯はうまいなあ。それにしても暑い。雨季だからより一層蒸している。ビール2杯と料理2品で500円ちょっと。ちゃんとチェックしなかったけど、ビアホイ1杯は50円もしなかったはず。

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 中心部へ移動。東京で言うところの数寄屋橋交差点のような場所。その一角にあるビルの2階に、一軒目のブルーパブである「Legend Beer」が。Legend Beerはハノイ市内に数件あるが、アクセスの良さからからいってこの“数寄屋橋店“がベストでしょう。

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 まずはラガー。うまいです。このブルワリーはドイツ製法のようだが、ホップを効かせるというよりはマイルドな感じで、後味がモルティ。見た目もおいしそうが、よく冷えていてバランスが抜群。レベル高いなあ。ドイツビールというよりは個人的にはチェコのラガー寄りかと。

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 “数寄屋橋交差点”(しつこいね)を眺めながら。それにしてもハノイは明るくなった。単純に街並みがカラフルになったこともあるけど、勝手な感想として人の表情も豊かになったし、活気がある。学生の頃、タイを経験した後ハノイに来て、正直ハノイには馴染めなかったけど、今はバンコクより面白いかも。いろんなものがない交ぜになっていて。あと数年もしたらより洗練されてしまうのだろうか。気まぐれ旅行者の勝手な戯言だけど、今くらいがぎりぎり魅力的なんだけどなあ。

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 続いてデュンケル。これまたうまい。確かにデュンケルは黒ビールとはややカテゴリーが違うけど、褐色のビールとしてはかなりあっさりで、口で含んだ感じではコーヒー的な要素なし。ただ、香りや鼻にぬける感じはやや焦げっぽく、ラガー同様モルトの甘味がじんわりくる。ベトナム伝統のビアホイと一律に比較することはできないが、初日から“新旧レジェンド対決”を堪能できて大満足。

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 ビアホイの店でしっかり食べたので、ここでは御馴染みのオニオンガーリックスープのみ。バケットの上にチーズが乗っかっていて、食べごたえ十分。食事メニューはドイツとチェコを盛り込んだ感じだったかな。ビールの価格を撮り忘れてしまったんだけど、確か、0.3Lで200円、0.5Lで290円だったと。また、メニューには「MUNICH」という季節限定っぽいビールも載っていたが、今は無いとのこと。名前が名前だけにメルツェンかへレスかと期待していただけにちょっと残念ではあった。

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 時間的に客はまばらであったが、場所柄、私をはじめとして外国人観光客がほとんど。ビールに特に興味が無くても、ハノイに来た際には是非とお薦めできる店だね。店員さんもがつがつしていなくて、それでいてきびきびしていて感じが良かった。

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