この日はバスでチェスキークルムロフに行く予定だったので、地下鉄を利用し、チェスキークルムロフ行きのバス停に近いAndelへ。前日のこともあったから、まあ、来ちゃうよね。「Pivnice U Andela」。なんてったって朝6時半からビールが飲めてしまう(日によって7時半だったり)。ビールの王様ガンブリヌスがイラストとなっている看板下の「Pivo z tanku」の文字を見ただけでわくわく。
モーニングなんてものは多分無く、朝から皆さん各々のスタイルでお酒を楽しんでいる様子。プラハでは随分お洒落なビールの店もできているが、やっぱりこういう店で飲むのもチェコにビールを飲み行く醍醐味だからね。
私はというと、当然、「Gambrinus10」のタンク。ビールはこれ一種類だけなので、「ピボ・プロスィーム」と言えばこれが出てくるんだけどね。そして、昨年の感動が全く色あせない美味さ。飲んだ後に口に残る麦汁のすっきりとした甘さの余韻を是非皆さんも!帰り際、チェコ人のおっさん連中から「チャオチャオ」言われていた妻をちょっとうらやましく思っていたのは内緒。私だって赤ら顔のおっさんから挨拶(?)されたもんね。とにかく、チェコ人はビール好きには優しい。
バスで揺られること3時間。丸ごと世界遺産の街チェスキークルムロフに到着。既に12時過ぎだったので、早速、世界遺産に溶け込む醸造所、『Pivovar Krumlov』へ。前来た時は、確か『Eggenberg』としか記載されていなかったような気がしたのだが・・・。世界遺産ブームにでも乗ったのかな?レストランの隣にあるバー&お土産屋の前ではビールを飲んでいる人が多数。この日までは結構寒かったんだよね。そう言えば、チェコに来たてのころ、ここで20コルナ(100円程度)でテイクアウトして飲んだなあ。さすがに値段が上がってるよね。
定番のラガー(11°だったかな?)は少しだけ草っぽい按配。以前飲んだ時の記憶がほとんどないので、こんな感じだったかなと。
店内には中世風(?)の衣装を着た方が。彼らは普通に昼飯を食べてビールを飲んでいるし、特に周りの人も写真を撮ったり凝視したりしておらず、何だろう?
グラーシュと豚のソテー。グラーシュ食べるのいつ以来だろうか。このグラーシュはソースが甘くなくて、普通にビーフシチューとしていただくことができた。クネドリキは残念ながら食べきれず・・・。今更ながら、チェコの人は男女問わず、これ一皿食べるんだもんなあと感心。
無濾過のラガーはさきほどのラガーとそれほど違いがなく、ややまろやかといった程度。
チェスキークルムロフはプラハの次くらいに有名な観光地なので、結構訪れる人が多いはず。是非、趣のあるこの醸造所隣接レストランでビールも堪能してみて下さい。
雨がぱらついたりしたのだが、さすがのチェスクロ。どこを切り取っても絵になる。初めてお城の中に入ってみたりと観光もしっかり。
何かパレードが始まったと思ったら、さっきレストランで見たような恰好の人たちが。こういうことだったのね。訪れた日に偶然お祭りようなものが催されているとは何てラッキーな。いかにもお祭りっていう雰囲気ではなく、何となく進行されている感じが逆にいい。
チェスキークルムロフ を満喫した後は、路線バスに乗ってチェスケーブディヨヴィツェへ。チェスキークルムロフを観光した後にチェスケーブディヨヴィツェに立ち寄るのは、ビール飲みにとっては、地獄突きからのランニングエルボードロップ、はたまた、ニークラッシャーからのスピニングトーホールドくらい自然な流れ。
チェスケーブディヨヴィツェと言えば、”本家バドワイザー”ことBudvarの本拠地。久しぶりに醸造所まで行くことも考えたが、時間がそれほどなかったので、いつもの「Kramy」へ。この時期のヨーロッパは日が長いので、19:00くらいではまったく夜を感じさせない。
プラハにいるとUrquellを出す名店や新規のPivovar、その他諸々行きたい店があるためにBudvarを飲む機会がなかなか無く、こうやってBudvarのタップがずらっと並んだ光景はうれしいもの。
もちろん、ここに来ればデフォルトである無濾過のラガー。最初に来た時は、もちろんラガーの範疇ではあるものの、その蜂蜜のような甘さにこれまで飲んだきたビールとの違いを感じたものだが、来るたびに随分あっさりしたものに思えてくる。
ウィーンに行く前にシュニッツェル(With 大量のジャーマンポテト)。そして、シーザーサラダ(With たっぷりのグリルドチキン)。2日目にして早くも”逃げ場”が無くなってくるのはいつものことで、既に次の食事で何を食べようか考えを巡らすことになる。
オリジナル(クラシック?)は更にあっさりとした印象で、ここに来るならデフォルトの無濾過を飲み続けるのがいいのかな。
以前のHPで書いていたのだが、ここで飲んだ無濾過こそ私がチェコビールに傾斜する出発点なので、その時とビールの印象が変わっていたとしても、訪れざるを得ない場所なのだろう。